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追悼の辞 (伊澤 たか子)

  • drjohnscheng
  • 2021年5月23日
  • 讀畢需時 2 分鐘

Dr.John Chengを偲んで


Dr.John Chengに初めてお会いしたのは1989年(平成元年)2月3日でした。米国大手航空機会社McDonel Douglas社のAI研究のエキスパートであったドクターが東京都新宿区高田馬場にある新興ソフトウェア会社のテーエスデー株式会社で働くことになり、私がドクターの秘書として採用されました。大変物腰が柔らかで、日本語がお上手で、一緒に仕事ができるのが嬉しかったです。


誰に対しても偉ぶることもなく、威張ることもなく、相手の話をよく聞き、常に真摯な方でした。人を悪く言うことは決してありませんでした。皆が尊敬の念を持っていました。


ドクターとは仕事のほかにもいろいろお話をしました。故郷の澎湖島のこと、日本人作家の小説のこと、最愛なる奥様メリーさんとの馴れ初め等々。そしてある時ドクターに「何故今までの素晴らしいキャリアを捨ててテーエスデーに来たのですか?」と聞きました。ドクターは祖国台湾に少しでも近いところに居たいからとおっしゃいました。その当時はまだ台湾への帰国が許されなかったのです。私はその言葉を聞いて、なんと純粋な心をお持ちなんだろうと心底感動しました。台湾への愛がドクターを日本へ連れてきたのです。


その後台湾に戻ることができた1993年5月に、ドクターの招待で初めて麗しの国台湾へ行きました。ドクターの周りの人々、家族、親戚、友人の皆さんどなたもが、日本人の私を親切にもてなしてくださいました。楽しい時を過ごすことができました。忘れられない素晴らしい思い出です。


2019年5月8日に、素敵な奥様のメリーさんとお二人の娘さんのような鐘慧玲さんと4人で東京溜池のフレンチで食事をしながら、ドクターのお若い時の写真などを見ながらたくさんおしゃべりして、8月にはご兄弟とドナウ川船旅に行かれると嬉しそうに話してくださったことが今も昨日のように思い出されます。


「いざわさん、わたしいまメリーと一緒に東京にいます。食事しませんか?」の電話がまたかかってくるような気がしてなりません。


心よりご冥福をお祈りいたします。

伊澤 たか子

 
 
 

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